「食品添加物」と聞いて、どこか体に悪そうなイメージを持ってしまいませんか?
たしかに、中には避けたほうがよい添加物も存在します。
でも実は、自然由来で安全性が高く、体への負担が少ないものもあるのです。
私たちの食卓に並ぶ加工食品や調味料には、さまざまな添加物が使われています。
大切なのは、すべてを避けるのではなく、安心できるものと、注意が必要なものを見分けることです。
“体にやさしい食生活” を無理なく続けるための第一歩として、ぜひ参考にしてみてくださいね。
自然由来の食品添加物とは?
「自然由来の添加物」とは、植物や動物など、自然の素材から作られた添加物のこと。
化学合成ではなく、昔から使われてきた素材や、食品としても馴染みのあるものが多いのが特徴です。
代表的なものには、次のような分類があります。
1. 既存添加物(昔から使われてきたもの)
- 寒天:海藻由来。ゼリーなどのゲル化に使用。
- ペクチン:果物(柑橘やりんご)由来。ジャムのとろみや増粘剤、安定剤として使用。
- グリシン:アミノ酸の一種。食品の風味を良くしたり、細菌の増殖を抑制する効果あり。
これらは古くから食品に使われてきた歴史があり、安全性が高いとされています。
2. 天然香料(植物や動物から抽出された香り成分)
- バニラ香料:バニラビーンズから抽出。
- レモンオイル:果皮から取れる爽やかな香り。
- ミントオイル:ハーブとしても使われる清涼感のある香り。
※天然香料は「一括表示」が可能で成分の詳細が不明なこともありますが、素材にこだわったメーカーを選べば安心して使えます。
3. 一般植物添加物(そのまま食品としても使える植物成分)
- 紫蘇抽出物:抗菌・抗酸化作用あり。梅干しなどに使用。
- ウコン色素:黄色の色付け。抗酸化力もあり。
- 紅麹色素:赤色の天然色素。伝統的な発酵食品から。
🔎 気をつけたい添加物
一方で、指定添加物と呼ばれる、化学的に合成された物質の中には、できれば避けたいものもあります。
例えば、以下のようなものは注意が必要です。
添加物名 | 用途 | よく使われる食品 | 注意点 |
---|---|---|---|
亜硝酸ナトリウム | 発色剤 | ハム・ソーセージ・ベーコン | 発がん性物質と反応する恐れあり |
ソルビン酸K | 保存料 | 練り物・漬物・ジャムなど | 腸内環境への影響が指摘されることも |
アセスルファムK | 合成甘味料 | カロリーオフのお菓子・飲料 | 強い甘味・安全性に賛否あり |
カラメル色素(III・IV) | 着色料 | コーラ・黒いたれ・レトルト食品など | 一部製法で発がん性物質が発生する可能性あり |
臭素酸カリウム | 小麦粉改良剤 | 食パン・菓子パン(※表示義務あり) | 発がん性があり海外では禁止国も多い |
※カラメル色素は「I〜IV型」に分類され、**I型(砂糖を加熱して作ったもの)**は比較的安全性が高いとされますが、III型・IV型は製造過程で発がん性物質が生成されるリスクがあると指摘されています。
臭素酸カリウムは、日本でも使用が一時禁止されていた過去があり、現在は「最終製品に残存しない条件」で使用が許可されていますが、不安を感じる人も多い添加物です。
🌿 添加物は “量と頻度” がカギ
こうした指定添加物は、法律上は“一定量までなら問題ないとされているものの、日常的に摂取し続けることで体に影響が出る可能性はゼロではありません。
「これを食べたら危険!」と極端に恐れるのではなく、できるだけ避ける・頻度を減らすという意識が大切です。
🌿見分け方のヒントは「原材料表示」にあり
食品パッケージの裏側にある「原材料表示」。
ここには、添加物の名前がすべて書かれているわけではなく、「香料」「着色料(赤色○号)」「酸化防止剤(V.C)」などと書かれていることもあります。
選ぶときのポイント:
- 聞き慣れないカタカナの添加物がずらっと並んでいたら注意
- 天然素材や昔から使われてきた素材なら比較的安心
- 添加物が少ない、または使われていない商品を優先的に選ぶ
🌿まとめ|避けるよりも「選ぶ」意識で
添加物は、私たちの暮らしを便利にしてくれる存在。
だからこそ、「全部避けなきゃ」と神経質になるのではなく、“なるべく自然に近いものを選ぶ”という視点が大切です。
安心できる食品選びの第一歩として、自然由来の添加物に少しずつ目を向けてみませんか?
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次回予告:
🕊️ できれば避けたい食品添加物①|発色剤・保存料・甘味料 編
ハムやソーセージ、カロリーゼロのお菓子など、身近な食品に使われている「気をつけたい添加物」について、詳しくお話しします。
気になる方は、ぜひ次回も読んでみてくださいね。
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